現存する最古とされる寛永雛
投稿日:2017年08月17日
作成者:kagetsuddo
京都の華やかな宮廷文化を生んだ寛永時代の京雛「寛永雛」は、現存する最古の内裏様とされています。
束帯姿で面長な古典的気品のある顔立ちは、いまの京雛の源流とも言えるでしょう。 これまでの立ち雛から造形的に進化し、立体的な坐像になったところに、この時代の京雛に観賞工芸的な価値が生まれたことをうかがわせます。
この後につくられる「元禄雛」は、寛永雛の流れをくんだ雅びやかな京雛の面影を残しながらも、さらに技巧がくわえられるようになりました。 人形師が匠の技と美意識を競いあった京雛は、このように育まれていったのです。