羽子板は、なぜ飾るのでしょう

投稿日:2017年08月17日

作成者:kagetsuddo

「羽子板」と聞いて、誰もがまず頭に浮かぶのは「羽根つき」でしょう。 室町時代にはこの羽つきを「胡鬼(こき)の子勝負」といい、正月の年占いとして、末広がりの形をした胡鬼板(羽子板)で胡鬼の子(羽根)をつき、その年の平安を祈願したといわれます。
江戸時代には胡鬼板(羽子板)に金箔を施した上に、宮中の左義長の儀式の風景を描いた「左義長羽子板」というものが、厄除けとして、貴族への贈り物に用いられました。 「左義長」とは、正月の十五日に宮中で行われた魔除けの儀式で、今日、民間では「どんど焼き」などといわれ、注連縄(しめなわ)や門松などをお焚き上げし、 その火で焼いた餅を食べて邪気を払う行事として各地で行われています。
今日重宝とされているものは、江戸後期から取り入れられた豪華な造りの押絵技法の羽子板です。 大きく重く、初春の縁起物としての、また、女児誕生を祝う高尚な贈り物としての役割が強調されてきたからでしょう。

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